すごい90歳  奥村正子・著  2019/5

いやはや、すごい本でした。
「高齢になって運動を始めて、世界記録保持者」という方は
そこそこいらっしゃるので、「どんなトレーニング??」と、
興味本位で読み始めたら、面白いのなんの・・・・

感動した点はたくさんあるのですが、一番ぶっ飛んだのは、
著者の一人息子さんの言動(信念、実行力と実力)です。

P.192 息子は地元の高校を出てからアメリカのメリーランド大学へ

P.193 (以下、息子さんの言葉)
   「塾に通うのは、他人の力を借りて勉強するということ
   それでは自力はつかない。
   勉強というのは、自分ひとりでやらないと、本当の力はつかない

   (中略)高校までは親のお金で行かせてもらったけれど、
   大学は親にお金を出してもらって行くところではない
   むしろ、お金をもらっていくところだよ」

   
   つまり、奨学金で大学に行くと言い出したのです。(中略)
P.194 (息子は防衛大学校を経て)アメリカのメリーランド大学に合格。
   返済の必要のない奨学金をもらって、「生化学」を学び、
   (中略)カリフォルニア大学に移り、博士になり、現在は研究者。

   
ま、これだけなら、「本当に優秀な方なのねぇ・・・」と思うだけですが、
大学で知り合ったミャンマーの方と結婚をしているのに、
普段は彼はアメリカでの研究生活、奥さんは母国にいて、
「子どもはつくらない」と決めているのだそうな。

でも、ボランティア先で知り合った「気の毒な事情の兄弟」を養子に迎え、
面倒をみている・・・・
あ~、もぉ、あまりにぶっ飛んでいてクラクラするほどです。

昔、手塚治虫の「シュマリ」という漫画に、”遠距離夫婦”が登場し、
そんなの、有り得ない!!と感じたことを思い出します。

現実はどうなのか?分かりませんが、
「この両親(著者と旦那さん)の息子さんなら、素晴らしいんじゃないの?」
と、確信できるような、素敵な生き方のお母さんなのです。尊敬します。

   
   

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