「果糖中毒 ~ 19億人が太り過ぎの世界はどのように生まれたのか」 ロバート・H・ラスティグ・著 

勝間塾サポメに登場した本を読んでみました。
「肥満」がこれほど「社会構造的な問題」であるとは、驚きです。
とても分厚くて、スイスイとは読めないのですが、一読の価値は有り!

原題は

「Fat Chance : Beating the Odds Against Sugar, Processed Food, Obesity, and Disease」
直訳:「脂肪への勝ち目 砂糖、加工食品、肥満と病気との戦いに有利にする」

以下は、私なりにメモしておきたい部分です。

肥満大流行を起こした7人の犯人
1.「肥満は自己責任」という価値観
  P.50 (肥満の人は)「被害者」とみなされるより、「加害者」と見られる方がマシだ
   理由は、加害者なら、主導権を握って自分自身で選択を行う余地があるから。
   無力な被害者よりも、まだ希望が持てる。
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2.健康保険業界
  P.51 「肥満は素行の問題、性格の欠如、精神の異常であり、
     われわれは素行の問題には保険金を支払わない」

3.医学界
  P.52 「生活習慣が肥満をもたらし、その肥満がメタボ症候群を引き起こすのだ」

4.肥満ビジネス
   減量食品・サプリメント企業、エクササイズマシン・フィットネスジム、
   「肥満専門の物書き」、芸人、マスコミ、「切り逃げタイプの悪徳医師」

5.肥満専門の人権活動家
   NAAF:全米デブ容認改善協会 (肥満の学術的研究も妨害しようとしている)

6.市販食品業界
   P.58 自分の口に何を入れるかは、「選択力」と「入手しやすさ」に依存している
   P.60 安い食品は政治を安定させる。(中略)しかし消費期限を引き伸ばすための
     防腐剤にまみれた安価な食品は、結局のところガジェットや休暇すべてを
     足した額よりずっと多くの出費(と利子)を強いることになる。

7.アメリカ政府
   P.61 農務省は(中略)農家に対する助成金を提供し続け、→ 農産物生産者は作物を大量生産して収入を上げる
   食品加工業者は大きなマージンを確保して、消費者に転嫁する。
   そして農務省は、低所得者に食品を無料提供するプログラムを助成する。

   WICはロビイストの圧力に屈して、白いパンや糖分の多いジュースといった不健康な食料品を主に提供していた。

上記を読んだだけでは意味不明かもしれませんね。
私のブログは、勝間さんのような学術的分析・解説ではなく、自分なりの図書メモなので、
興味がわいた方は、自分で読んで確かめてください。
高価な本なので、図書館に申し込んで気長に待っていました。
(そして2週間では読み終わらなかったので、またいつか続きを読んで、書くと思います。)

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