「小麦は食べるな!」 ③ グリアジンたんぱく質 gliadin

P.108 標記gliadinは、小麦グルテンに含まれるたんぱく質の一つだそうです。

   あらゆる小麦食品に含まれていて、
   このたんぱく質には、腸壁を透過する特殊な能力があります。

   腸管は(中略)(食べ物から体内に吸収する物質を)厳しく管理する必要があり、
   摂取した飲食物から厳選した成分だけを血液に取り込まねばなりません。

   では、体に害をなすさまざまな合成物が誤って血液に取り込まれたら、
   何が起こるでしょう?望ましくない結果の一つとして自己免疫障害があります。

   つまり体の免疫反応が”だまされて”発動し、
   甲状腺や関節組織といった健康な器官を攻撃するのです。

   そこで、傷つきやすい腸壁の内側を覆っている腸細胞が厳しく透過性を
   管理しています。P.109 最近の研究では、小麦グリアジンが引き金になって
   透過性を調節するゾヌリンというたんぱく質を腸に放出させていることが判明。

   ゾヌリンには奇妙な作用があり、
   通常なら腸細胞間で安全なバリアの役割を果たしている密着結合分解するのです。

   グリアジンが引き金になってゾヌリンが放出されると、腸の密着結合が壊され、
   グリアジンや他の小麦たんぱく質の断片といった望ましくないたんぱく質が
   血液に入り込みます。すると、T細胞などの免疫活性化リンパ球がこれに反応し、
   さまざまな「自己」たんぱく質に対する炎症過程を引き起こします。

   このようにして、小麦グルテンおよびグリアジンが引き起こすセリアック病、
   甲状腺疾患、関節疾患、ぜんそくなどが発症します。

   小麦のグリアジンたんぱく質は、どんなドアでもこじあけて、
   招かれざる侵入者を入ってはいけない場所に入り込ませるのです。

以上、本からそっくり書き取りました。

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