「ミトコンドリアやエネルギーが大切」ということを学んできました。
そして、どんどん詳しく(難しく)なりますが、理解も進みます。
P.94 エネルギーとは「貯金のできないお金」である。
P.95 ミトコンドリアで作られているのは、正確に言うと、
エネルギーそのもではなく、
「ATP」と呼ばれるエネルギーを放出する物質です。
< ↑ = アデノシン三リン酸>
これは、私たちの身近なものでたとえるなら、
花火の火薬のようなものです。火薬は、
それ自体はエネルギーではありませんが、
点火して大きなエネルギーを出すことができます。
P.96 体の中のエネルギーの使い方
ひとつの細胞の中では、必要な物質をつくったり、
細胞の外へ出し入れしたり、
壊れたところを直したり、
さまざまな使い方がされます。
力を出すにも、体温を上げるにも、
細胞やウイルスなどの外敵と戦うにもエネルギーは必要です。
長時間学習をしたり、集中してアイデアを出したり、
また、恋愛について悩んだりすると疲れるのは、
たくさんのエネルギーを使っているからにほかなりません。
ATPはこれらのどんなエネルギーにも変えることのできる、
オールマイティのエネルギーなのです。
何をするのにも必要で、どんなものとも交換できる……
そんなお金ととてもよく似たATPですが、
ひとつだけ、お金とは大きく違った特徴があります。
それは、お金は貯めておいて必要なときに使うことができますが、
ATPは蓄えておくことができないということです。
P.100 ミトコンドリアの中でどのようにしてATPをつくり出しているか
という研究では、7回、合計で9人のノーベル賞受賞者を出している(ほど
重要なものです。)
その中でも、誰もが想像さえしていなかったことは、
ミトコンドリアにはいったん、
栄養素のエネルギーが「電気」として蓄えられ、
その電気エネルギーを使ってATPをつくり出すということです。
P.101 極端な言い方をすると、食べ物は「電気の素」です。