「日本ひとめぼれ」 ②

P.66 目的を統一し、多元性をなくす……
 こうした「すべては一人のために、一人はすべてのために
 (all for one and one for all)」といった政治的・社会的考えは、
 もはやよく言っても時代遅れのものであり、もっと悪く言えば、

  擁護しようのない、危険なものと判断されるだろう。

 一国の価値体系は、もはや教育されたエリート官僚たちによって
 中央で計画されるものではないのだから。

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負けると分っている戦争でも、途中で引き返すことができなかった日本。
情報操作されている国民(しかも特高の脅威にさらされていた!)には難しくても、
一部のエリート階層たちは、本当に無力だったのか?? どうでも良かったのか???

最近、東工大のレクチャーシリーズなどで、近代史を学ぶ機会があったので、
わが国の、この辺の危うさが気がかりであり、情けなく思います。
何故なら、この本は15年前に描かれた、アメリカ人の目から見た日本なのですが、
状況は良くなるどころか、益々混迷を深めているように見えるからです。

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