生き心地の良い町  7

P.71 自殺予防因子ーその四

   「病」は市に出せ
   •どの町にも助け合いはある
   •うつ受診率が高まる理由

P.73 「病」とは、たんなる病気のみならず、家庭内のトラブルや
   事業の不振、生きていく上でのあらゆる問題を意味している。

   そして「市」というのは、マーケット、公開の場を指す。
   体調がおかしいと思ったらとにかく早めに開示せよ、
   そうすれば、この薬が効くだの、あの医者が良いだのと、
   なにかしら対処法を教えてくれる。

   (中略)同時にこの言葉には、やせ我慢をすること、
   虚勢を張ることへの戒めがこめられている。
   悩みやトラブルを隠して耐えるよりも、思い切ってさらけ出せば、
   妙案を授けてくれる者がいるかもしれないし、
   援助の手が差し伸べられるかもしれない。

   だから、取り返しのつかない事態にいたる前に
   周囲に相談せよ、との教えなのである。

   「たとえば借財したかて、
   最初のうちはなんとかなるやろと思って、黙っとりますわな。
   しかし、どんどん膨れ上がってくる。

   誰かが気付いたときには法外なことになっていて、
   助けてやりとうてもどないもできん、ということになりかねん。
   本人もつらいし、周囲も迷惑する。」

つまり、「この格言は、リスクマネジメントの発想」なのだそうです。

   

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