棚から ぼたもち!   4  一度切れた気持ち

p.150 一度切れた気持ちは、夫婦であっても簡単には戻らない。
   常に相手の立場に立って考えること。

この言葉には、大きな感慨を覚えます。
一度どころか、頻繁に切れまくっていた私ですが、ある時、
自分で解決法を発見しました。それは、

   夫だと思うから、腹が立つんだ!

ということです。だから、
   まったくの他人なのに、なんてご親切に
   家事の一部を手伝ってくれて、家計も分担してくれて、
   子供たちのお父さんまでやってくれる、すごい奇特なヒト!

と思った途端に、ものすごく楽になりました。
元々男尊女卑の日本の、特にそれが色濃い農村に生まれた男性と、
都会の考え方しか知らない女性が一緒に暮らすことが、
間違いとは言わないけれど、難しいことなのです。

女性を「子を産む機械」とか「銃後の守り」、
「企業戦士としての夫を立派に支え、さらに余力があれば、
  パートで働きなさい。
  その代わり、パート収入の税金は納めなくてイイから」
などという女性の働く権利を無視した滅茶苦茶な政治のつけが、
今、噴出していると思います。

私が切れまくっていた理由も、結婚のときに
「絶対にフィフティー・フィフティーで働こうね」と固く約束したのに、
家事時間や子供たちの保護者会などの負担が7割は私に来たからです。

いつ離婚しても不思議じゃなかった二人ですが、
我が家の場合は、二人の価値観・お互いに尊重しあう姿勢はあって、
著者・小林さんのような「性格の不一致」はありませんでした。

なので、すったもんだのあげく、元の鞘に収まり、今は平和な
老夫婦です。
でも、「一度切れた気持ちは戻らない」という意味は心に刺さります。

誰も、若い頃と同じ気持ちには戻れません。
新しく生まれ変わったつもりで、常にチャレンジが大切だと思います。

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