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p.54 ヨガは、一つのポーズだけをとりだしてやるものではない。(中略)
「一連のポーズの流れ」と「呼吸を意識」して初めてヨガは成立。
得意なポーズしかやらないと、前後だけとか左右だけとか
一方向の動きしかしていないと、その方向の動きだけが発育し、
それ以外の動きが入るとケガをするということになりかねない。
「ウォームアップ → 太陽礼拝 → ピークポーズ→クールダウン
→シャヴァ・アーサナの、
一連の流れと呼吸を意識して、はじめて健全な運動になる。
p.60 ヨガの出発点:不安、不平、不満、不信、不幸の「5つの不」による
心の揺れをどうやって穏やかにするのか?
「神は外にいるのではなく自分の中にこそいる」
自分を見下すのではなく、自分に劣等感を抱くのでもなく、
自分のあがめることこそ、最も大切な心のあり方。
自分の心に大切な神がいる。そこに「美と善」が宿っている。
……ということは、自分の周りにいる人の心にも神がいて、
美と善が宿っている。
(中略)自分の周りの人と自分とは、差もなければ、区別もなく、
比較することも意味なく、すべての人を敬い、
すべての人を大切にするということ。
p.169 ヨガが健康に役立つのは事実です。しかしやり方を間違えると、
たくさんの落とし穴があり、かえって体の具合を悪くします。
それは本来のやり方と自分への気づきの足りなさにより生じます。
私のように、日々自力整体を実践していると、必然的に筋肉が潤って、
関節の柔軟性が高まるので、ヨガのピークポーズを真似することは、
実は非常に簡単です。
でも、「出来るから」とか「カッコよく見せられるから」という感じで、
特定の動きばっかりするのは間違いなのだということがよくわかりました。
著者は医師であり、ヨガによって手の麻痺から救われ、
ヨガの有り難さを痛感していたのに、それでも、
「不用意にピークポーズをして股関節を傷めて緊急手術を受ける」ような事態があり得るということも分かり、
私にとっては本当に良い啓蒙書になりました。