私の母は10年以上前に「尊厳死協会」に申し込んで、
「無駄な延命治療は受けたくない」という意思表明をしています。
もちろん、私も同じ思いです。(協会にお金は払っていませんが)
日本人の、かなり多くの人が、
「医療器具に繋がれた状態での長生き」を望んでいないと思います。
が、
現実には、その意に反して、
無理やり生かされている人がたくさん居るようです。
著者の長尾医師は、「平穏死」という言葉で、尊厳ある死と看取りを
提唱されているようです。
(詳しくは別の著書「『平穏死』10の条件」にあるそうです。)
なので、ここでは断片的な記述ですが、気になった言葉をメモします。
P.171 (医師は)病気については6年間学んでも、
看取りについては1秒も習わずに医者になれるのだ。
(中略)(ある介護施設では)職員たちは看取りに積極的だた、
肝心の嘱託医が看取りに反対し、平穏死の阻害因子になっているという。
(中略)終末期医療や看取りに向き合おうとしない医師が、
介護施設や老人ホームの嘱託医をやっていけるという現実を直視すべき。
ここでの結論としては、
P.173 施設や在宅での看取りの推進には、介護職への平穏死の啓発が急務である。
そんな想いで全国を飛び回っているが、一向に進まない。
やはり、各地域で医師会と在宅医がイニシアチブをとって
介護職への終末期医療と看取りの研修会を繰り返す必要がある。
また日常のケア会議や地域ケア会議で、看取りに関しても
しっかり取り組む必要がある。