「在宅ホスピス」 3 鎮静とは

P.54 鎮静とは:苦痛を感じる意識がある状態では改善が困難な苦痛に対しては、
       鎮静剤を使用し、意識レベルを意図的に低下させ、いわば、
       うとうと状態にして苦痛を感じにくくさせること

   鎮静には2種類あり、
   ①間欠的鎮静:目覚めることを前提にした一時的な鎮静

   ②持続的鎮静:間欠的鎮静から目覚めても、すぐに同様の苦痛が
          出現する場合、もはや目覚めることを前提にしないで、
          (中略)持続的に意識レベルを下げて、
          苦痛を緩和させることであるが、その反面、開始以降、
          亡くなるまでのコミュニケーションを犠牲にせざるを得ない。

P.56 持続的鎮静が多い医療機関では、患者さんを眠らせてしまうことで、
   問題を解決しようとするため、苦痛症状緩和の工夫やケアの質を
   高める努力を怠っている可能性があるということなのである。
   それゆえ、ケアチームの力量は上がりようがないのだ。

   (中略)病棟における持続的鎮静には患者さんの苦痛緩和のみならず、
   病棟の管理的要素が含まれることもある。
   在宅における持続的鎮静は、いわば密室で行われるため、
   施行頻度が高い医療機関は、倫理的要素も含め、
   その症状緩和の実力には要注意である。

上記抜き書きを見ただけでは、ブログの読者には理解不能かもしれません。
こういった実態がある可能性の一端を記すことで、私自身が再度
この本を見直したり、考えるためのよすがにするためメモしています。

どうも、医療側の更なる闇を垣間見るようで、恐ろしい話です。
          

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