社会の歪み、不自然さなどを改善するためには?
という問いに対する著者の答えは
P.159 単純明快に言えば、老後保障をしっかりできれば
しつこいデフレ(物価の持続的下落現象)が解消できると同時に
1000兆円とも言われるタンス預金が世の中に出回るのではないでしょうか。
P.160 理想というか目標を言えば
「亡くなるまで面倒をみます」というスタイルを確立すること。
P.161 老後の保障がある程度の確立を見ると、殆どの高齢者が
今とは比べ物にならないくらいお金を使うと思います。
そもそもあの世にはお金を持っていけません。
身内が高い相続税を払うくらいなら生前に使い切った方が
本人にとっても世の中にとってもはるかに有益です。
確かに、私も<老後の心配>が無いのなら、
もっとコンサートに行ったり、お洒落な洋服を買ったりすることでしょう。
いやぁぁぁ、上手なマッサージを受けたり、エステなんてイイな~~~
デンマークの介護を見学に行ったときのHost family宅は
食事のときは常にキャンドルを灯し、上等な食器に上等な家具で、
素晴らしい住環境とお金のかけ方に驚嘆したものです。
でも!!
老後の保障が無いから、そんな贅沢はできません。
よっぽど<夢中になってやりたいこと>なら、ケチる気はありませんが、
不要不急の贅沢は、する気がおきません。
私が本で読んだり、北欧に見学に行って感じたことは、
①<老後の保障>をするには、国民から所得税や消費税をたくさん取って、
社会保障費の収入をしっかり確保し、
②無駄な医療費などの歳出を、しっかり抑え、
③どこまで保証するのかを、国民が常に監視し、議論し、変化させていくことが必要。
では我が国の状況を変えるには?
ニワトリが先か、卵が先か?
政府の采配は信用できないし、医療費は膨らむ一方だし、
国民が政治への関心を示し、投票し、国政を自分のこととして考えることは稀だし……