p.14 身体を上へと引き上げるための力、伸ばす能力は、
足裏で地面を押すことで得られます。
それができていないから、
すっと伸びることができないのです。
p.15 「上へ引き上げる」が可能になるには、
地面からの反力(地面反力)が身体のセンターを
通っていることと、それをキャッチする身体感覚が
あるという前提条件が必要です。
それが備わった身体の時に、はじめて利用できる
というものなのです。相互作用で起こる現象とも
いえます。
著者の分析は、
筋肉だけにフォーカスされている現状が
「地面を押せない」人々をつくってしまっている
天に向けて真っ直ぐ立つということは、
地面から順に骨を積み上げるということ。
そうすることで全身の骨と筋肉をバランス良く、
まんべんなく使うことができます。
このことはアスリートやバレリーナだけの問題でなく、
普通の生活者にも言えると思っています。ところが
男性ばかりの体操教室などでは、
「バレエなんて踊る気はないし」
「スタイルだって悪くてOK。生活に関係ないもんね。」
という方が大多数です。
でも、それは大間違い。(と思います。)
スタイル悪く、猫背で丸腰、ガニ股で暮らしていると、
肺活量は減り、腰痛・膝痛が出てくるし、怪我の可能性も。
バレエは身体の使い方を研究し尽された、究極の操体法です。
踊らなくたって、これを学ばない手はありません。
幸い、私は踊ることが好きだったためにバレエに挑戦し、
勉強する機会を得ることができて本当にラッキーでした。
美しいバレエは踊れなくても、その仕草を真似して
姿勢を保つ知恵は90歳くらいまではキープできそうです。
それを確かめたくて、「早くトシをとりたい!」と思うほど。