コロナ禍のせいで最近、がん検診を見合わせる人が
多くて、大問題だ!という報道が行きかっています。
でも、新保医師の意見は、
p.128 利益に結びつくデータが世に出やすい
ということは、裏を返せば、
お金にならない情報は存在しても世にでない
ということです。
p.129 たとえば、マンモグラフィー検査をしても
乳がんによる死亡率は下がらない、という
研究結果が出ているのですが、この論文は
日本ではほとんど注目されていません。
これはカナダのトロント大学が1980年から
25年間にわたって行った追跡調査の結果をまとめた
論文で、イギリスの医学雑誌British Medical Journalに
掲載されたものです。
この論文は、40歳から59歳までの女性、約9万人を
ランダムに二つのグループにわけ、
片方はマンモグラフィー検査を毎年受け、
もう片方は従来の触診検査のみ行ったところ、
発がん率、死亡率、ともにほとんど同じ値だったというもの
つまりマンモグラフィー検査を受けてもたいした
意味はない、受けなくても乳がんを発症する人は
するし、亡くなる人は亡くなるということです。
(中略)こうしたデータが世に出ないのは、
これを出すことで儲かる人がいないからです。
医療も市場原理の中にあるので、
どうしてもお金が回る方に動く。
悲しい現実ですが、そういうものだと思って、
賢く活用しないと、患者さんは
不利益を被ることになるのです。
本当に、、、庶民は賢く情報を集めねばなりません。
ちょっと書店や図書館に行って、書棚を眺めるだけでも
色々な意見のお医者さんの本を見つけることができるのです。