推薦図書 「いのち 五分五分」


我が家のClimbing cats

        山野井孝有・著 2011/6 山と渓谷社

登山家のファミリーにつきものの葛藤の話かと思いきや、
多方面に渡る示唆に満ちた本でした。
特に感心したのは著者の息子である山野井泰史氏の奥さん、
というより登山家・山野井妙子さんの人となりです。

料理が大好き。畑仕事。野菜づくし。電子レンジを使わない。
車も電気製品も古いものを大事に修理しながら使う。
まったく、My Typeの方です。 

p105
「<エコ減税だ><エコ補助金だ>と言って、新車、
薄型テレビ、冷蔵庫を売りつけているが、
新製品を作るのに必要な鉄など大量の材料を作るために
二酸化炭素を出す。エコカーに必要な電池を製造する時にも
二酸化炭素を大量に出す。電池に使うリチウムは貴重な資源だ。

エコカーを作る時と中古車を破棄する時、
どちらも二酸化炭素を出すのだ。
さらに、エコ商品を購入できる人たちは恵まれた人たちだ。

この恵まれた人たちに<税金>を使うのは納得できない。
年収200万円以下の人たちはまったく無縁なのだ。」

「妙子は古いものを大切に使う。これはケチではない。
泰史がクマに襲われた時、多くの方々から見舞金をいただいた。
そのお金で雨漏りがしない中古車を購入したからといって
非難する人はいないと思う。だが二人は、いただいた見舞金の一部を、
食と住まいを失った人たちを支援している団体と、
障害を持った人の自立を支援している団体にカンパした。

p236 「ドキドキする心は大事なことです。失わないように。
今の自分の力よりすこしだけでも高みを目指す心を持ってください。」

***************************

今宿教室のミドリさん、素敵な本の情報を有難う!

上部へスクロール