60歳からは「小さくする」暮らし  藤野嘉子・著  2018/6

のぞき見主義ではないけれど、常に書店や図書館で素敵な方々の
高齢になってからの住まい方、暮らし方、健康法の本を眺めています。
この本の著者は、夫婦揃って料理関係の方です。

驚いたのは、「持ち家を手放しで、賃貸マンションに移住」という選択。
今はURなどの洒落た物件を探しやすくなっているそうです。
私も既に庭の管理やガス・電気設備の故障などに悩まされているので、
「故障したら大家さんに連絡するだけでOK」という点は魅力的。

更なる驚きは、150㎡から65㎡へのダウンサイジングなのに、
そこに新たに著者の実母さん(90歳)が加わったという話。
私にも経験がありますが、実の母娘は遠慮会釈なく話ができるけれど、
お婿さんは、会話に入り難い・ついていけない、、、さらには
やっぱり本当の家族ではないので、夫だけ落ち着けない・・・・・

その辺は著者も色々工夫・気配りされたようです。
お母さんは、かなり自立心があって、行動派だし、趣味も多く、
著者の夫君とは気兼ねなく喋るタイプだから良いのかも。
でも、「三人暮らしでトイレが一つ」というのは、我が家では絶対無理。

次の驚きは、あまり運動が好きでなかった著者が一念発起で、
p.54 60歳を前にマラソンを始め、フルマラソンにまで挑戦していること。
私は、そんな長距離を走ったら「昔の古傷(左膝の痛み)」が爆発しそうで、
絶対にマラソンはしないと思います。でも、著者みたいに、新たな運動に燃え、
幸福感を味わえることは大切ですね。

以下、真似したいこと
p.149 一度怒るとあとに引けなくなるんです。
   自分にも非があるのに、素直になれない

p.150 そんなとき、お寺で教わったこと
   「怒るという感情は、
      あなたの良いものをすべて燃やしつくすんですよ

私も三人の子育て時代は、怒りまくって、とげとげしていました。
でもリタイアして、残り時間を有効に使わなくちゃ!と思う時、
怒っている暇はありません。

ただし、心地よいことだけに埋没して、
社会の不当な差別とか格差に対する怒りを忘れてはダメだと思っています。

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