体操やトレーニングの指導というのは、「万人に効く」というモノはないと思います。
根っこは殆ど同じなのに、その伝え方は千差万別。
なので、痩せる!にしろ、鍛える!にしろ、山のように本が出版されているのでしょう。
この本の著者・植森氏は「体操苦手・ダイエット挫折経験者」という意味で、
多くの人に共感されるのだと思います。
私は「体操大好きで、色々挑戦するのが億劫じゃない」という点は違いますが、
生徒さんや肥満に悩む友人たちは「体操が苦手」の人が多いので、
とても参考になるのです。
下記に特に良いなと思う箇所の見出しだけお伝えしましょう。
P.126 お腹は背筋で凹ませる
背筋を伸ばすだけで、背中だけでなくおなかの筋肉も使われる。
(中略)背筋を立てておくのに必要な背中の力が衰えると、
体幹部をまっすぐに立てておくために連動して使っているおなかの力は衰える。
だから、お腹痩せにもまずは背中から、なのです。
P.127 内臓をあるべき位置で支え、さらにおなかの筋肉を効果的に刺激して
腹痩せするためには、背中とおなか、両側から同時に使わないと不可能です。
逆に言うとたいていのお腹は、
ともかく姿勢を改善するだけで頑張らずとも凹ませられます。
つまり、「背中とお腹」は「ニワトリが先か、卵が先か」くらいの関係で、
背中の正しいフォーム作りを無視して、いくら腹筋運動をしても無駄なのです。
このことは一般読者の方には意味不明かもしれませんが、
バレエ関係者やダンス指導者なら「言わずもがな」の常識のようです。