間違いだらけのウォーキング 2

P.82 「胸を張る」ことで腰を立てる

   武道などの日本の伝統的なからだ操作は、からだを後方に移動させることが
   基本です。剣道の刀法や柔道の投げ技などは原則として
   「からだ」を引き込むことによって成り立っています。

   しかし、欧米から伝来したスポーツは、「からだ」を前進させることが
   前提となっています。すなわち、私たち日本人がスポーツをするときには、
   まず骨盤角度を工夫する必要があるのです。

P.84 さて、それでは腰(骨盤)を前傾させるには、どのようにすればいいのでしょうか。
   (中略)簡単に腰を立てる方法は、胸を張ることです。
   胸の位置を意識することで骨盤を前傾させることができます。

著者の主張は
 <日本人の歴史的・伝統的労働スタイルが骨盤後傾だったから、今も後傾の人が多い>

でも、私の周り(東京)では圧倒的に骨盤・前傾の人が多いです。
(昔、栃木の農村地帯・高齢者の場合は、後傾の人が多かった……と思いますが)
それは、日本人が小・中学校時代に厳しくたたきこまれた<いわゆる良い姿勢>
「気をつけ!」姿勢のためと思います。
  (本当に必要なのは、「仙骨が垂直」です!)

今、一般的状況として、困ることは、
1.単純に胸を張るだけだと、反り腰になるだけで、体幹筋肉も肛門も使わない。

2.高齢者やストレッチ習慣のない男性は、反り腰さえ出来ない。(後傾のみ?)

これらの改善を図るには、
地道に(例えば「自力整体」などで)骨盤をほぐし、
肩甲骨の可動性を向上させて、鳩尾を上げ、翼を下げる。
これらを日常的に、または週1回など、教室で身につけることが必要です。

私でさえ、週に1~2回は<教室で指導>しながら、
週に1回はバレエ教室で、姿勢を直してもらっています。
さらに月に1~2回は、理学療法士さんに筋肉の硬さや髄液の流れなど、
全身状態をチェックしてもらっています。

加齢とともに変化する身体を、別の専門家から眺めてもらい、
常に勉強と対策の努力をして、

   「眠り姫的、美しい臨終」を目指したいものです。

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