母とデュエット

一昨日、母の住むマンションで雛祭りのイベントがあり、
母と二人(正確には夫がサポートしてくれたので三人)で歌いました。

慢性硬膜内血腫の除去手術の後、物忘れが一層進行し、
マンションでの一人暮らしが危なっかしくなってきた母の
最後のステージになるかも、と思い、エントリーしたのです。

もともと歌うという経験がなく、80才近くなって現在のマンションに移り住み、
館内のコーラスサークルに入って初めて歌い始めた母ですから、
最初は声も出ず、今でも弱起の曲とか、Trickyな曲は歌えません。

それでも我が家にボイトレ先生が来てくださる日に、母も同席させ、
一緒に習うようになってから、メキメキと声が出るようになりました。
録音してみると、私の声と瓜二つなので、驚きです。

そして最近、一曲だけ、私がアルトをつけても吊られずに歌えるようになり、
練習してきました。古いイギリス民謡、「思い出」という曲です。
簡単な、短い曲なのに、懐かしい風景が目に浮かぶようなVisual系です。

出来栄えは、のど自慢なら「鐘一つ」または「努力賞」程度のものでしたが、
この日を目指して殆ど毎日、声をだし、ハモり、励ましてきた時間は
私と母にとって、貴重な思い出になるはずです。

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