話が前後しますが、12/7(金)夜に素晴らしい講演を聴いたので
メモしておきます。
東工大・世界文明センター・レクチャーシリーズで、
演題は<イノベーションとアントレプレナーシップ>
チラシの言葉<アメリカにおいて10代でITビジネスを起業し、
現在は政府機関の委員や顧問なども務める講師が、
ビジネス成功に共通するポイントを
「アントレプレナーシップ」という考え方から読み解く。>
1971年生まれという若い方らしく、メリハリの効いた話し振りは
アメリカでの高校時代にDebate研究会で培われたもののようです。
<内容が素晴らしい上に、話術が際立っている>ので
2時間がアッと言う間でした。
若いうちにアメリカに移住されたご両親の教育方針が素晴らしく、
「Nativeの英語教育を伝授できないのだから、
数学だけは誰にも負けないよう、特訓された」そうです。
(小3の時に中3の数学を楽しんでいた……)
(=言葉の格差を認めて、別の分野で補う方式)
この数学力が後にPCやITを駆使する土台になっているそうな。
講演の中で特に気になったこと:
日本企業のM&A(merge and aquisition)(=企業の合併や吸収・買収)には
吸収・統合があっても<溶け合うことが無い>
いつまでたっても、各自がそれぞれの昔のやり方に固執している。
R&D(Research and development)(=企業の研究・開発業務)に関しても
Researchのみ充実して、<発展に結びつく開発が無い>
学校教育の現場でも、情報やデータの習得にばかり力を注ぎ、(What重視)
<知識を活用して知恵の領域(Why)へのActionが無い>
例えば、 日本の教育は 7 + 3 = ■■
欧米では ○ + △ = 10 を考えさせる
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何が大切なのか?を考える能力:
一国一城の主であることの快感・メリットと
大きな組織・資金力の中で、より大きな仕事をするメリットを考える
同僚はライバルではなく、切磋琢磨しあうべき大切なヒト
他分野の人たちは、意外なアイデアをもたらしてくれる大切なヒト
性格が正反対の人と組めば、お互いの良さを学びあえる
これらのことを考えながら人脈をつくり、人間力をあげていくことが重要。
失敗や計画の遅延などは、どうでも良いことであって、
プロセスやコミュニケーション能力が大切。
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弊害を生んでいる日本的な傾向:
No riskを望み、選んだ結果、No returnになっている。
これを打破する道:
1.「少子高齢化社会」という弱みを強みに変える。
2.受験戦争をやめて、「自分以外は敵」という意識を捨てさせる教育。
講演内容を全部は書ききれませんので、斎藤氏の本の購読をお勧めします。
ザ・チーム (日本の一番大きな問題を解く) 2012/10 日経BP社
遥かに見えるPiz Boe山頂から下ってきて、ロープウエイ乗り場に到着
この辺の草地には日本でも御馴染みの高山植物が見られました。