北欧研修旅行のこと


今日のオキザリス 桃の輝き(和名しかない・・・ということは日本人の作?)

 2月10日にデンマーク行きのいきさつを書きました。
準備として、研修先の小島ブンゴード孝子さんの著書を4冊入手し、読み進めています。
著書は新しい順に、
1.つらい介護からやさしい介護へ  ’06 ワールドプランニング
2.福祉の国は教育大国-デンマークに学ぶ生涯教育 ’04 丸善ブックス
3.モア-あるデンマーク高齢者の生き方 ’02 ワールドプランニング
4.福祉の国からのメッセージ  1996/8 丸善ブックス
        (この本のみ澤渡夏代ブラント氏と共著)

 まずはパッと見て一番読み易そうな「モア」から始め、臨場感溢れる平易な文章に
彼女の姑さんや一般的な高齢者の考え方や生活が随分理解できた感じになりました。

 次に「教育大国・・・」を読んで、この高齢者が育つ土壌(教育や哲学)が分かり、
日本の現状を思ったとき、ガックリと、無力感に襲われました。

 ま、そう言って諦めてしまってはお終いなので、4の「・・・メッセージ」を読み始めたら、
1の「・・・やさしい介護」が届きました。日本の介護者が改善を望んでいる色々な問題が、
かの地ではずっと昔に解決され、効果が確かめられているソフトやハードがあるのに、
日本の現場では活かされていないという後書きだけ先に読み、怒りを覚えています。
もちろん日本の厚生労働省とか、福祉政策担当者、政府への怒りです。

 まったく、年金問題もそうですが、高齢化とか少子化なんて何十年も前から分かっていて、
先進国のお手本までちゃんとあったのに、その場しのぎの対応しかしてきていないのですから
まったく情けない!の一言です。

 これらの本は、すべて読み応えがあり、参考になりますから、
自分の老後をなるべく快適にしたいとお考えの方には、是非、お薦めしたいと思います。

 折も折、昔の友人で、デンマーク人と結婚して向こうで出産、4年半住んで、現在は転勤中
という日本人Yさんとメールが通じました。驚いたことに彼女の感想や、ご主人の意見は
孝子さんの著書のようにバラ色オンリーではなく、少し冷めたものでした。

 何処の、どんな国に住んでも、長年たてば長所は当たり前の権利となり、
無いもの(低い税率と競争原理など??)ねだりの不満に陥るのは人間の常です。
世代間の価値観の相違も大ですから、臨終の床でしか分からないことも多いはず。
今回の旅は、これらの見聞を、自分の目で確かめ、肌で感じ取るための研修旅行です。

 帰国後のレポートに請う、ご期待!

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