p.164 英語のSitは「坐る」で、Seatは「坐らせる」。
Seating engineerとは、
自分でうまく坐れない人に、気持ちよく坐ってもらえる
ようなハードウェア、つまり椅子を提供するのが仕事。
p.165 ほとんどの病院や施設で使われているのは、
キャンプで使う椅子と変わらないような車椅子です。
1945年にアメリカで開発され、欧米ではとっくに
使われなくなった古いモデルが、日本では”標準型”として、
いまだに量産されている。
p.166 当時のアメリカ人の体型(平均身長約175㎝)に
合わせているため日本の高齢者にはサイズが大きすぎるし、
フレームに布を張っただけで、椅子としての機能性も低い
あ~~、恐ろしい、日本の医療状況! 悲しむべきです。
医者の不勉強? 厚生労働省の不勉強?? 国民の不勉強???
p.167 光野氏がデザインしたものに限らず、実は、日本にも
いい車椅子は色々あうんです。介護保険を使ってレンタルすれば、
自己負担は月1000円ほどで済むので、
手がとどかないわけではない。でも、普及しないのです。
犯人は誰なんだ!?!?!と叫びたくなる歯がゆさです。
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日本の人間工学椅子(1970年代)は古い!?
p.170 ランバーサポート:バックレストの一部が
腰椎のカーブを支えるように張り出しているもの
(中略)最初は気持ちいいが、20~30分すると
お尻が前にすべってしまう。結局、骨盤が倒れ、
背中も丸くなってしまう
p.171 1970年代にスエーデンの理学療法士が考えたのが、
骨盤そのものを支える「骨盤サポート」と、
坐骨が滑り出すのを防ぐ「アンカーサポート」です。
そうした方法で骨盤の後傾を防ぐ考え方が、
新しい人間工学なんです
p.173に光野氏が開発している「レポ」という椅子の情報が。
http://mitsunoy.jugem.jp/?eid=1969
私も90歳を過ぎれば座っている時間が伸びて、必要になるかも?