p.132 人気の1番は癌だけれど、これは消去法による選択のよう。
p.133 一般に、望ましい死に方としてイメージされるものに
ポックリ氏があります。
(中略)ポックリ死の可能性があるのは、
心筋梗塞か脳梗塞、あるいはくも膜下出血などです。
いずれも発作が起きたあとすぐ死ぬと思われているかも
しれませんが、実際は発作と同時に意識を失うわけではない。
心筋梗塞なら胸、脳梗塞やくも膜下出血なら頭に、
激しい痛みを感じます。命を落とすくらいの痛みですから、
激烈なと言ってもいいでしょう。(くも膜下出血では、
金属バットで思い切り頭を殴られたような痛みとも言われる)
その痛みを感じながら、これでもう死ぬのかとリアルに意識
しなければならないのです。それがどのくらい続くかは人に
よりますが、取り返しのつかない思いに背筋を凍らせ、
深い悔い、気がかり、恐怖と悲しみが一気に湧き上がり、
それでもどうにもできず、死神の手に拉致されるままになるのが
ポックリ死です。
当然、ゆっくりと人生を振り返る余裕はなく、
覚悟を決める間もなく、狼狽しつつ亡くなるのです。
さらに、ポックリ死は突然の死ですから、死後の準備ができていません。
恥ずかしいことや隠しておきたいこともそのまま、しておかなければ
ならないこともできず、・・・・・