P.146 喉に力が入っていないかを知るために、
右手の親指の腹で顎の下の柔らかい部分に触れながら発声練習をしていたら
(中略)アやオ(喉が開きやすい)の母音の振動と、
イやエ(喉が閉じやすい)の母音の振動の違いが認識できた。
前者は<シー>という響きなら、
後者は<ジー>という手応え。
そうすると、アやオにもジーという響きが加わる方向へもってゆけば
良いのではないかと思った。
それが大変良い結果を生むことに。
昨日メモした「喉の閉じ具合」数値化に照らし合わせると、
鳴り切れていない音は、0の点で歌っていること。
(力が抜けていて、何もしていないところ。)
しかし中間音は、高音部よりも、息が出てくるのが少ないところでもある
つまり出てくる空気の量に比べて、喉が広がり過ぎる
出てくる空気の量と、喉の広さの関係は重要です。
その関係はいつも一定にする必要があります。
喉の広さが5なら息の量も5。
喉の広さが2なら息の量も2。
(中略)それは、音の高低によっても、また音の強弱によっても変わります。
このようなことを、筋肉と頭と両面から理解することが大事なことなのです。
筋肉が正しいことをしていても、頭の整理がついていなくては、
何もならず、テクニックが身についたかに見えて、
すぐに逃げていってしまうのです。その反対も言えます。
独学の時期も含めて、数十年声楽を勉強してきても、未だ分からない「喉」の実態。
あーかな?こーかな?と、暗中模索を繰り返して、
「できたぞ~」っと、意気込んで先生に聴いてもらうと、全然ダメ。
意気消沈して、ヘロっとして歌うと、「それ、それ!」と言われたりします。
こうやって一生、五里霧中なのか?少しは晴れてくるのか? 甚だ疑問ですが、
たまにパァ~っと晴れて見渡せるような感じの日があるのが嬉しくて、
一生続けていくのだろう、、、と思います。