プロットと構成
「プロット=構成」と言われることも少なくありません。
確かに、プロットで組んだ構成は、シナリオ執筆時の指針と
なります。そのため念入りに作りましょう。
シークエンスとは
プロット(構成)は、シークエンスを組み合わせて作ります。
シークエンスとは、いくつかのシーンの集合体であり、
プロットの最小単位です。
つまり、シークエンスとは大まかな出来事を表します。
シークエンスの順番を入れ替えたり、変更したりして、プロットを組みます。
シークエンスのつなげ方
シークエンスは、因果関係でつながります。
「Aがあるから、Bがある」という図式が基本です。
• 親がいるから、子供が生まれる
• 雨が降るから、草木が育つ
• 喧嘩をしたから、絆が深まる
シークエンスのつなぎ方によって、プロットの型が決まります。
タイプ1_直線型プロット
各シークエンスを「A→B→C」と順番につなげるプロットは、
直線型のプロットです。
5W1Hで理路整然と書かれる新聞記事や、起承転結が明らかな
童話や子供向けの作品に多く採用されます。
直線型プロットのメリットは、ストーリーラインが明快であること。
反面、単純すぎて退屈するデメリットも生じます。
タイプ2_紆余曲折型プロット
直線型プロットを組んだ後、「B→A→C」とシークエンスを
入れ替えるプロットは、紆余曲折型のプロットです。
よりドラマティックな展開となり観客の興味をひきつけます。
一方、複雑にしすぎると、ストーリーラインが脇道に逸れて
主題が伝わりにくくなるデメリットも生じるでしょう。
映画やドラマの大多数が、このタイプに属します。
タイプ3_オムニバスタイプ型プロット
「A、B、C」と各シークエンスがそれぞれ独立しているプロットは、
オムニバスタイプ型のプロットです。各シークエンスを結びつける
ために、狂言回しを用いることがあります。
オムニバス型プロットは、読者や観客の感情移入が削がやすい難点が
あります。しかし、シークエンスが切り替わるごとに目新しい興味を
引く点は魅力です。
まとめ
シナリオ執筆においてプロットが存在しないと不具合が
起こりやすいでしょう。脚本全体に対する大掛かりな修正をする場合に
尋常ではない手間がかかることや、作品に対する俯瞰の目を持ちにくい
ことなどがそうです。
プロットの書き方を身につけると構成が上手になります。
構成はシナリオの核心ともいえる重要なパーツです。
核心が盤石になると作業効率もアップします。
また、関係者への企画プレゼンにプロットは必須です。
プロのシナリオライターを目指すなら、アマチュアのうちから
プロットの書き方をマスターしておくことをおすすめします。
私はプロを目指してはいませんが、残り少ない老後の時間を
効率的に使うため、絶対にこのプロットの勉強をするつもりです。