P.43 平穏死=枯れて死ぬこと
延命死=溺れて死ぬこと
枯れたほうが苦痛が少なく、長生きする。
P.42 人生の最期の10日間に過剰な点滴など延命治療をした人は
痰や咳で苦しみ、ベッド上で溺死している。
これが日本人の大半なのです。
私の母もそうでしたが、亡くなる3週間くらい前から殆ど食欲がなく、
水分のみになり、当然痩せ細っていきました。
水分も拒否するようになると、看護師さんたちから
「あと1週間くらいかもしれない」と言われました。
昏々と眠り続け、たまに目を開けて、
眼で何かを語るように、
または10年以上まえに逝った父を探すかのように空を見つめ、
そして又眠る・・・・
私達直近の家族は起こり得る状況や症状を聞いていましたから、
あ~、いよいよその時が近づいたんだ……と納得していました。
ところがよくある話が、
<遠い親戚が見舞いに来て、痩せさらばえた親戚をみて激怒>
「親を飢え死にさせるのか?!??」と一喝。
「そうじゃない」ってば! ちゃんと医学的根拠があって、
良心的なお医者さんから<尊厳ある死に方>を教わってるんだから、
余計なこと、言わないでヨ!!
でも、若い家族は、声の大きい<遠くの、年寄り>の親戚に勝てず、
点滴や経管栄養の措置をされてしまうことが多いそうです。
この時に役立つのがリビングウイル。
「私は痛み無く、平穏な尊厳死を望んでいます」という自筆の書面があれば、
親戚から「常識知らず!」「人でなし!」と罵られても、撃退できるのです。
やらない手はありませんね。