元旦は新年会の後、いつも豪徳寺か松陰神社にお参りに行きます。
猫の置物は毎年増える一方。
第8の条件 緩和医療の恩恵にあずかろう
P.148 在宅ホスピス医の条件は、病気だけではなく、
人間、そして生活を診ることです。
しかしそのためには、医者にしかできない技術が必要です。
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最新の緩和医療に精通することが在宅医の必要条件
P.66 日本は(中略)(医療用麻薬の消費量が)158ヵ国中42位。
先進国の中ではかなり消費量の少ない国です。
この背景には、我慢が美徳とされる国民性と、さらに
「麻薬」という言葉に対しての根強い抵抗・偏見があるように感じます。
しかし、医療用麻薬といわゆる麻薬は全く違うもの。
モルヒネは、医療用麻薬として適正に使われれば、
薬物依存や慢性中毒になる心配は全くありません。
これだけは多くの人に覚えておいてほしい。
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この後、今井雅之さん(2015年に大腸がんで54歳で亡くなった俳優さん)の
報道に関する感想が綴られています。
P.69 「がんは痛いのが当たり前」とか「抗がん剤の副作用が出るのは、
その薬が効いている証拠だ」とか、
がんの痛みで苦しんでおられる患者さんに向かって
根性論をふりかざす医師が存在することも確かです。
(中略)どんな痛みであっても、具体的にはっきりと看護師さんや
主治医に伝えること。どのように、どれくらい痛いかは、
きちんと言葉で説明しないとなかなか伝わらないものなのです。
極端な話、言ったもん勝ちなのが緩和医療です。
しかし、モルヒネや麻薬と聞いただけで、医者の中にさえ、
「中毒になる」とか「死期を早める」といった誤解をしている人がいます。
あるいは大橋巨泉さんの在宅医がそうだったように、
未熟な技量で緩和医療をやっている人も中にはいます。
こうした状況からも分かるように、日本はまだまだ、緩和医療では後進国。
痛くない死に方を考えるのであれば、元気なうちから、
緩和医療の知識と理解のある主治医を見つけておくことをお勧めします。
やはり在宅看取り数が目安になります。
緩和ケアがしっかりできないと、在宅で看取りには至りません。