「命の格差は 止められるか」 ②

P.2 なぜ、ある社会の人々は健康で、ある社会の人々は不健康なのか、

   その答えを探すことを”社会と健康”という「大学の授業」にする。

 
上記は著者が「New Zealandの内科医」という職を去り、
ハーバードで公衆衛生の研究者になり、受け持つことになった講義の内容です。

P.12 人の命を救いたいーーーー幼い頃からの夢をかなえてNZで医師になり、
意気揚々としていたはずなのに、ため息ばかりつく日が続く……
   毎日ひっきりなしに訪れる生活習慣病の患者たち、喫煙や運動不足、
   偏った食生活に仕事のストレスなど、誰もがみな、揃って似たような
   好ましくない生活習慣を抱えていました。

   (中略)薬を処方しながら、生活習慣を変えるよう伝えても、
   長年の習慣を変えるのは難しいーーー帰ってくる答えはいつも同じ。

   薬を出したり、手術をしたりして一時的に治っても、
   生活習慣が変わらなければまた病気に戻ります。

    「これでは、まるで傷口にただ絆創膏を貼っているだけだ」

   自分の無力さを痛感する日々。もっと根本の原因に向き合って、
   一人でも多くの命を救いたいーーこの思いを実現するために、

   医師から研究者、つまり治療から予防へと舵を切ったのです。

なんか、「自力整体」の矢上先生の若かりし頃のお話を思い出します。

矢上先生も、腕利きの鍼灸師として、治療や啓蒙活動をされていたのですが、
治しても治しても、同じ人が同じ症状を繰り返す、
そういう人が増えるばかり。

ビジネスとしては順調でも、お金を使う時間もとれず、
自分にストレスが溜まり、自分が腰痛になってしまった……と。

その解決策として、
腰痛や肩凝り、身体の不調をかかえる人々が、
自分で自分の体や心を整えながら、自分の力(意思)で健康になる方法として
考えだされたのが「自力整体」です。

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